ペパボでは全社でのリモートワーク導入を決定しました。リモートワークについては、2020年に発生した未曾有の事態により多くの方が経験されたことで、できることできないことはお分かりでしょうから割愛します。実際には、WordPress.comでお馴染みのAutomattic社や、ソースコード管理ツールのGitLub社などの企業が1000名以上のリモートワークを行なっていますが、そのほとんどはテック系やグローバル企業でありリモートワークを行なっている背景があったものと推察されます。
「あの会社ができていたのに自分たちができない!」というフラストレーションにつながったり、経営される方が早まって間違った意思決定をされないように、補足が必要と思いまして4年ぶりにブログを投下しておきます。
ペパボには「大切にしている3つのこと」という価値観があり、何よりも仲間としての信頼や絆を重視しています。そもそもペパボという会社そのものがインターネットカルチャーの中から生まれ、福岡と東京という拠点間のコミュニケーションを17年間オンラインで実現できていた事、2017年から多様性のある「新しい働き方への備え」を行なっておりツールや制度を整えていた事に加えて、昨年よりロケーションを超えた開発体制を実現するための鹿児島オフィスの設立や、サービスごとに最適化されているカスタマーサポートのノウハウやツールを生産性向上のために統合する作業に着手していたという事情もあり、テストを経て導入するものが長期の在宅勤務によって実現可能と判断したためこのタイミングとなりました。
コロナ禍における在宅勤務の延長線上にあるものではなく、働き方も「もっとおもしろくできる」というペパボの思想が前提としてあり、生産性を向上させるためいずれリモートワーク導入というボタンのスイッチを押そうとしていたものです。
物理出社しないためのSaaSの導入やデータのクラウド化、業務や社内の情報のオープン化を加速させ属人化の排除、セキュリティ確保のためのゼロトラストアーキテクチャの実現など、リモートネイティブな働き方を実現するための取り組みはいくつもありましてハードルがあります。それぞれの取り組みについては、ペパボの仲間たちが何らかの形で公開していくことでしょう。
話はかわり、2020年6月という時点においてインターネットというテクノロジーとそれによってもたらされたカルチャーは世の中を分断するひとつの要素となっています。本来であれば様々な立場がそれぞれの困難を克服し、多様性が実現できるツールであるべきなのです。
自分自身も何かに対して無意識に差別や変化への嫌悪を抱く事があります。むしろ、していない人なんているのでしょうか。まずは様々な立場や考えがあることを理解し、それを受け入れる努力をすることが多様性のある世の中を作るのではないでしょうか。ペパボのリモートワーク導入が新たな分断や対立を生み出すものになって欲しくないというのが今の想いです。
久しぶりのブログだったので過去の記事読み返してみましたが、偉そうな書き方していてよくないなと思いました。
]]>22日目は、経営企画グループマネージャーのいくおさんによる「ラーメンにライスをつけるか否か」でした。
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突然ですが、経営幹部の人材配置は社長の仕事の一つだと考えています。ペパボは12月決算で翌年の3月に株主総会を行っていますので、今まさに次年度の組織体制について考えを巡らす時期だったりします。誰かに何かを任せるというのは、その人や組織に対して期待を寄せるということです。Pepabo Managers Advent Calendar23日目となる本記事では、ペパボの社長として私がマネージメント層に期待することについて書きたいと思います。
結論から言いますと、マネージャーにはメンバーのモチベーションを向上させ、目標を達成することを期待しています。企業や経営者によって考え方は異なるものですので、あくまでも個人的な考え方であることを前置きしておきます。
メンバーのモチベーションを向上させること
人に興味を持たずただの駒としか見ていなかったら、マネージメントができているとは言えません。人にはそれぞれ感情やバイオリズム、チームの状況などを把握した上でのコミュニケーションが必要です。ですが、そんなスキルは一朝一夕では身につきません。しかも誰かにはうまくいった手法が別の誰かには通用するとは限らないのがコミュニケーションです。そんな難しいものだからこそ常に意識し、臨機応変にコミュニケーションできていないとスタッフのモチベーションを向上することはできないでしょう。メンバーとのコミュニケーションを避けていたら、責任を放棄していると言ってもいいくらいです。
ペパボでは、スタッフ同士が仲良くしてもらうことを価値観として定めていますので、強烈なリーダーシップを求めてはいません。頼りになるお兄ちゃんお姉ちゃんのような存在でいいと思っています。時にはきついことを言ったとしても、しばらくたったらそんなことを忘れて一緒に冗談言い合えるくらいの関係がペパボには適していると考えます。そうしたコミュニケーションを大切にし、会社やチームが向いている方向と同じ方向を向いてもらうようにすることでメンバーのモチベーションを高めてあげるのです。
私自身が過去に苦い経験をしています。自分のチームの仲間達に対して厳しく接することしかできずに、心の離反を起こしてしまった時期がありました。ただ厳しい姿勢だけが見えてしまうと相手は萎縮してしまい、信用されません。相手に愛情と期待を持って接することで、仲間達からも信頼を得られることでしょう。
目標を達成すること
さらにメンバーを鼓舞しパフォーマンスの高い仕事をしてもらった上で、目標を達成していかなければマネージャーではありません。目標は、会社が決めたものもあるでしょうし、自分自身が立てたものもあるでしょう。そもそもマネージャーが会社から人員やキャッシュや情報等のリソースを与えられているのは、会社の目標を達成させるためです。
ここで重要なのは、サービスや業務の質が悪くて目標達成すればいいのか?ということです。サービスや業務の質をよくしていくのは当たり前のことですし、マネージャーでなくてもできることなのです。逆説的に言うと、サービスや業務がよくなるのは目標を達成するための手段であるとも考えることができます。当たり前のことをやった上で目標を達成していくのです。ちなみに目標とは業績だけではありません。短期であれば売上や利益、契約件数かもしれませんが、中長期的には出荷台数を何万台にするとか、人類を病気から救うとかいろいろあるでしょう。ペパボであれば、インターネットを活用して多くの人が情報発信や自己実現をするための環境を増やしていこうというところです。
目標を達成できていないマネージャーは、目標を達成するために何が必要なのかの分解と日数管理ができていない傾向があります。逆算するといつまでに何をしなければならないか分かるはずですが、ただ焦ったまま時間が過ぎていきます。ポイントが明確にならないとメンバーも闇雲すぎて巻き込むことができません。マネージメント自身が目標達成の意思を100%以上にしないと、チームやメンバーは100%以上の力を出すことができないのです。
MK6
ちなみに、ペパボではミドルマネージメント層に対しての期待することを『MK6(ManagerにKitaiする6つのこと)』として定めています。
経営幹部に期待すること
では、マネージャーよりも上位の職位である執行役員や常勤取締役には何を求めているのか。こちらもMK6と同様に『ペパ典』というものでコミットメントすることを定義しています。それを踏まえた上で、どのような役割として期待しているのかについて掘り下げていきます。
まず、執行役員ですが、マネージャーとしての要素を備えるだけでなく、社内における専門分野や部門の権威として経営判断し組織の成長に資する事ができる存在であることを期待しています。さらに、高い成長意欲を持っているか。現在、ペパボではCTOが唯一執行役員ですが、技術面におけるビジョンや戦略眼は他の誰よりも優れていると絶対的な信頼をおいているため任せることができています。
そして、常勤取締役です。取締役は、会社に雇用されているわけではありません。当社の場合は任期が一年で毎年株主総会で選任されなければなりません。そんな自分自身の先も気にしないといけない立場でありながらも業務執行側の取締役には、会社から守られる側ではなく守る側になってもらわなければなりません。取締役である以上は時には個人を捨ててでも会社を守る立場であって欲しいのです。
さらにメンバーの鉄の結束を求めています。ただ優秀なだけでも結果を出していただけでも私は人選しないと思います。取締役の責任というのは相当のものです。何があっても同じ船に乗って航海してくれると信じているメンバーでなければならないと思っています。互いが信頼できているチームでないと困難な状況を打破できないですし、高い成長を実現するためのチャレンジをし続けることができないのではないでしょうか。
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マネージャーだ、役員だ、と偉そうに言ってきましたが、マネージメントとは能力ではなく役割なんだと思っています。自分はこの役職だから優れているんだという傲慢な考えではなく、役割を与えられているんだという謙虚さを持てば、自然と優れたマネージャーに成長することでしょう。結局のところ、そういった姿勢を持ち続ける事を私は期待しているのかもしれません。
明日はインフラグループマネージャーで同じ年のtamonさんです。
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思いつくだけでも、日々の無駄はいろいろあります。
例えば、誰も見ていないのに自動配信され続けているメール。情報を必要とする人がいるのでしょうが、このメールがMLに流れていたら、メールをチェックし自分に必要のないものだと分別するための時間×ML参加者数分の時間が無駄になります。
あるいは、ミスが起こるためにチェック体制を増やしていった結果、ミスの損失以上にコストをかけてチェック体制を敷いている業務等もあげられます。このような業務は件数の増大に対して作業する頭数を増やすことで対策を取ってきたかもしれません。そもそも(お客様へ迷惑をかけるものや法律でマストなものでなければ)、リスクテイクすることやテクノロジーで解決することも考えられたはずです。
最たるものは定例会議でしょう。知らぬ間に増え続けていった参加者、会議のための資料作成、会議室が取れないために延び延びになる会議の開催日・・・・。会議の主催が私であることも多く、そのことは棚に上げて言ってます
それぞれやっていたことの意味を、止めたことに気づくかも知れません。止めない方がよかったものは続けたらいいですし、止めても不都合が起きないものはそのまま止めればいいのです。
法律や定款で定められているもの以外の会議をリセットしたことで、私自身のスケジュールも綺麗になりました。空いた時間を価値創造の時間や、自分自身の成長の時間に費やしたいと考えています。
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minneで食品の取り扱いを開始しました。
ソーシャルの反応を見ていると、誰が握ったか分からないおにぎりや漬け物、というような表現をされている方がおられましたが、蚤の市やファーマーズマーケットをイメージして頂ければと(^_^;)
ハンドメイドのイベントでも食品を販売されている方が多数おられますが、いろんなものをいろんな方々が作っておられます。見た目もいいし、もちろん味もいい。作り手のこだわりが皆さんにも伝わると嬉しいです。
課題としては、食品の販売には食品衛生法に基づく届け出や許可が必要となるため「自宅の台所で作りました」というのはハードルが高いのです。通常のカテゴリーは審査がありませんが、食品に関してはその問題もありminneで審査を行っております。また、食品衛生法だけでなくJAS法、健康増進法、食品表示法、景品表示法、不正競争防止法等と食と消費の安全に関する法律が多くあります。
健康や生死に直接影響するものですので、十分に配慮するため立法されたているものではありますが、生産者と消費者が直接結びつくネットの経済の中で過剰ではないか?自由な経済活動を阻害していないか?そういった視点で世の中の仕組みや価値観を変えるべきところは変えつつ、本当の意味でのC2C、あるいはシェアリングエコノミーとしての食品流通を目指したいと考えています。
また、農業改革、地方創生、一億総活躍といった日本が直面している課題に対しても微力ながら解決の一つになれると思っています。
それを目指す上では、安全性が担保されるプラットフォームであること、生産者の質や対応を評価する仕組みがあること、適正な表示と価格で取引されることが前提ですので、まずはしっかりと運営をしていく所存です。
結果として、ものづくりをされる多くの方の作り続けるためのモチベーションを創出し、ペパボのミッションである『インターネットで可能性をつなげる、ひろげる』ことが達成できると信じています。
OK | NG |
外部も含めた職種別勉強会を開催し、○名の採用を目標とする、又は○名以上の外部受講者を集め、満足度○%を目標とする! 専門書を月20冊読み、上位職に1つ上の等級と同等レベルと認めてもらえるような仕事をする! ○○の資格に合格し、××という結果につなげる。 |
外部も含めた職種別勉強会を開催する!
→開催することだけでは「質の高いアウトプット」とは言い難い。
専門書を20冊読む! →読んだだけでは「質の高いインプット」か否かが客観的に判断できず、また「質の高いアウトプット」を生んでいるか否かが不明。
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全社的に使っているチャットツールをSlackに移行した話:delirious thoughts
新しもの好きのメンバーたちがあれこれと試していく中で、これなら移行できそうなのでは?という機運が醸成されてきた流れで、経営会議において「移行するぞ!!1」ということになり、もろもろの手続きや計画、利用ルール作りなどを僕の方で取りまとめ、移行が実施される運びとなりました。
ということで、チャットツールを長年利用してきたIRCからSlackへ移行しました。IRC利用のデメリットはantipopが述べている通りですが、それに加えて社長の立場からIRCからSlackへ移行したかった理由と導入したことによる効果を挙げていきたいと思います。
理由その1
社内コミュニケーションツールが乱立し始めた
IRCでは補えない点を補完するために、LINEやSkypeといったメッセージングツールを非公式で利用しているケースがありました。情報保護の観点や内部統制上、将来的に制約をかけないといけないかもしれないとの懸念がありました。制約を設けることはハッピーではないので、ツールの乱立は避けたいと考えていました。
理由その2
流行っているもの取り入れないとダサイ
リテラシーやバックグラウンドの異なる職種で構成されている250名規模の組織となると、業務上ガッツリ使われているので移行による実務への影響や、新しいツール利用の教育も必要となります。そのため、それ相当の理由がないと導入できないものですが、一方でスタートアップの皆さんはごく当たり前に導入していて、モダンなツールが使えないこと自体、インターネットサービスを提供している企業としてウイークポイントになりかねないと思います。(どうして?という点については割愛します)
理由その3
とりあえず新しいものが使いたい
これにつきます。IRCもシンプルで優れたツールですが、継続的にアップデートされているツールのほうがワクワクします。
その結果として以下のようなメリットを得られました。
メリットその1
ビールの機会が増える
慌ただしい日常の中で、生ビールは喉を潤すだけでなく、心も潤してくれる社会人の癒やしであります。そんな癒やしを求めて飲みに行きたい時に、社内の仲間を誘うこともあるでしょう。これまで当社でもIRCを活用し、生ビールを飲む機会を(主に庄や渋谷南口店にて)作ってきました。
これがSlackに移行したことで、お店にいる先発隊と、後で気づいた人や残業組が社内からトークを続けることができ、結果としてより多くの人とビールを楽しめることができるようになりました。
さらに、Slackにはスマホから画像が簡単にアップでき翌日の余韻を楽しむことができます。
メリットその2
いろいろ機能がある
当社は上場していますので、経営者として株価の動きを知っておく必要があります。その都度、株価をチェックしていると生産性が落ちるので、SlackのIntegrationsを利用し、スクレイピングした株価や株に関するフィード等をSlackのチャンネルへポストし情報を集約させました(非エンジニアの自分でもできました)。この他にもIFTTTやGoogle Driveとの連携など、多数のツールがデフォルトで連携されています。
メリットその3
連絡をいつでも受けられる
経営者や事業を任されている方は、事業のことを24時間365日ずっと意識をしておかねばならないですし、いつ何が起こるか分からないので、連絡が取れるようにしておく必要があります。Slackにはスマホのアプリがあるので、自分宛のメンションが届いたり指定したチャンネルで投稿があれば、アプリからプッシュ通知を受け取る設定ができます。
メリットその4
俺らイケてる、イエーイ!
実際どうなのかわからないですが、モダンなものを使うことで、内外的にイケている感を醸し出すことができます。だからこそ、このブログを書いているのです。イエーイ!
ところで、
そんなペパボでは、現在minneのサービスにテレビCMなど積極的な投資を行っており、ハンドメイドC2Cマーケットをスケールさせることに目下取り組んでいます。業績や非財務情報など、投資家・株主様向けに開示していきますので、よろしければご覧になってください。
GMOペパボ 株主・投資家情報