3月の株主総会にて選任いただき新しい経営体制になりましたが、そのボードメンバーを最終決定した2月から、メンバーとの意識合わせと中期的な指針策定のために朝8時からの会議を2ヶ月ほど続けました。
ペパボの現状分析と課題、定量的な目標とそれに対する現状の差異のキャッチアッププランの策定などを中心に議論を続けました。また、その中で業績と組織の成長のために、我々経営メンバー自身がどうあるべきかの基準とコミットメントを明確にすることが必要であろうとの話になりました。
取締役としては
経営判断の原則に基づいた判断基準がありますが、それに加えてペパボとして7つのコミットとジャッジのルールを『
ペパ典』として定めました。
ペパ典(ペパボ取締役7つのコミットメント)
1.文化の遵守
ペパボの一員として会社の文化を支える理念、ミッション及び「大切してほしいこと」等を遵守します。
(補足)常日頃から大切にしているペパボの理念と働く上での価値観は取締役であっても優先される基準であり、願わくばビジョナリーカンパニーになるべく、その文化が永続される仕組み作りをコミットメントにしました。
2.責任と覚悟
会社の経営に対して誠実に取り組み、会社の成長・業績にコミットします。また会社の成長に貢献するため、取締役自身が成長します。
(補足)言うまでもありませんが、取締役は会社の経営に対しての責任を持ちますので、その覚悟を表明するものです。さらに、取締役自身が成長し経営判断のレベル向上に努めること、また上場企業役員としてイリーガルな誘惑に染まらないことも責任と覚悟であります。
3.1番へのこだわり
我々が生み出すサービスは顧客価値、ユーザー数ともに1番を目指します。
(補足)顧客価値とは、企業が顧客に対して提供する製品価値、サービス価値、人材価値、イメージ価値であり、サービス運営においてそれらの価値が1番となることを判断の前提とします。
4.成長のための挑戦
積極性、情熱及びスピードを持って、新しいことや困難なことに挑戦します。
(補足)何もしないのは悪、困難な事や保守的になりがちなことも情熱とスピードを持って取組ことで、成長が生まれると考えています。
5.柔軟性
一つの立場や考え方にこだわらず、やわらかく物事を考えます。
(補足)不確実性に対しての心構えと、人間的なユーモアを持ち合わせようという意味です。
6.成長の場の提供
常に成長の場を提供し、個人の成長と挑戦を支援します。
(補足)自分自身だけでなく、仲間たちの成長を促し、また挑戦する事を奨励し、その過程で生じる失敗を許容できる仕組みとマインド作りが重要であると考えました。
7.愛情
仲間に対して愛情を持ちます。なお、我々が考える「愛情」とは相手を思いやった上での行動であり、時には厳しく、時には優しくもあります。
(補足)組織を率いるには、仲間への慈愛も必要です。それは、表面的な優しさだけではなく、時には厳しく接することも、仲間のための愛情だと考えています。
以上がペパボのボードメンバーとしての7つのコミットメントになります。
公にする必要性はありませんがw、公開して困るものでもありませんので、公開してみました。